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第1254回<今年度第37回>2018年5月11日(金)


 会長の時間
会長 : 石川 正美
桜のお花見の由来
 花見の「花」には、桜という考え方が日本人にはありますが、それだけ桜は、多くの人の目を楽しませ続けた歴史があります。
 しかし、お花見と言えば桜となったのは平安時代からで、それまではお花見と言えば梅の花を愛でることでした。
 平安時代の短歌が、桜と梅を詠んだものが多いのはこういう理由だったようです。
 平安時代に編纂された歴史書、「日本後紀」によると、嵯峨天皇が催した花の宴という催しが、桜のお花見の起源だとされています。
 ひたすらに優雅に過ごすことが大切であった平安貴族は、現代の様に花より団子やどんちゃん騒ぎ、というわけにはいかず、桜を愛でながら、歌を詠んで楽しんでいたそうです。
 こうして一部の特権階級の間では、特別なイベントとして広まったお花見は、戦国時代となっても盛んに行われていました。
 豊臣秀吉が行ったお花見はそれはそれは盛大で、庶民の耳にも届き話題となるほどだったと言います。
 この後、徳川幕府は庶民も桜が楽しめるように、桜の植樹を積極的に行いました。
 今、日本中の桜の8割を占めるソメイヨシノは、大島桜と江戸彼岸桜を交配させ、この時代に観賞用として開発されたのです。
 鑑賞価値が高く、比較的短期間で成長するソメイヨシノは、瞬く間に全国に植えられるポピュラーな桜となったようです。
 この大規模な植樹を行ったことで、一か所に多くの桜が植えられ、人々がそこに集まり、桜の下でお弁当を広げ、飲んだり、食べたり、歌を歌ったり出来るようになった訳です。
 従いまして、現代のようなスタイルにお花見がなったのは、江戸時代というわけです。
 いまも、盛んに行われるお花見と言う行事は、四季が存在する日本だからこそ、そして寒い厳しい冬を乗り越えたあとの穏やかな春の訪れを告げる特別な行事だからこそ、つづいているのではないかと思います。
 そんな訳で、本日は桜はございませんが、季節の移り変わりを感じながら楽しんで頂ければと思います。

【出席報告】
例会日 会員数 出席数 欠席数 出席数 メークアップ
5月11日 39名 34名 5名 87.12% 10名
4月20日 39名 32名 7名 82.05% 0名
4月13日 39名 33名 6名 84.62% 0名





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