会員の皆様こんにちは。今日は明徳館高校の生徒生活体験発表会校内大会で最優秀賞を受賞した鈴木萌乃さんと同じく優秀賞を受賞した新野楓乃さん、そして引率の先生をお招きし今年も、恒例の例会を行うことがだきました。
このような例会は12回目を迎えることになるのでしょうか。生徒生活体験発表会を応援し始めてからずっと継続しておりますので当クラブの事業として定着しているなあと実感します。
全国大会にも出場される鈴木さんの発表は「尊敬する人」と題して、子供の頃からの母親との葛藤と医師とのやりとりを通して次第に親子関係が実り、今はお互いに敬い合う間柄に相互が成長したということを、これまでの出来事の一こまを織り交ぜながらお話しされたものです。その中で、お母さんが成長した娘に「あなたのお陰で私も母親になれた」という意味の言葉を聞き、同じ親として感ずるところが深く、少し目頭が熱くなったことを覚えています。
人間は言葉で生かされる生き物のようで、どのような言葉の中で育ち、生活してきたかによって、性格も人生も変わってしまうと思います。以前、小学生を相手に「読み聞かせ」をしていたことがあります。子供たちにとって良い本を選び、そういう本との出会いも楽しみでしたが、いくつかの絵本から言葉の力を強く感じたことがありました。
まず、「もしもしおかあさん」。この絵本は三匹の子猫を他の家に連れて行かれた母猫が悲嘆に暮れていると夢の中で子猫たちから電話がかかってくるのです。「もしもしおかあさん。僕は新しい家でとても元気に暮らしているよ」とか「もしもしおかあさん。私は新しいお友達ができたよ」と元気づけられます。そこで、おかあさんも離れて暮らす子猫たちに元気でいるのですよと気丈夫に話しかけます。でも、それは夢の中の出来事だと知り、うなだれる母猫のシルエットが絵本の中でドラマチックに描かれるなんともせつない秀作です。グッときます。子供を遠方で見守る親にとっては琴線に触れる一冊といっていいでしょう。
もう一つは、「おまえうまそうだな」。この絵本は、卵からかえった直後に凶暴なチラノサウルスに食べられそうになった小さな小さなアンキロサウルスが、そのチラノサウルスを父親と勘違いするところから始まるストーリーです。「おとうさーん」と言って慕うその小さな子供の名前は、初めてチラノサウルスから出た言葉「おまえ、ウマソウだな」で「ウマソウ」になってしまいます。自分の名前を「うまそう」と思ったのですね。
その子を食うに食われず、厳しい自然の中に放置するわけにもいかず、世話を始めるチラノサウルスと「うまそう」との心温まるお話しなのです。結局、この子は本当の親と出会うのですが、それを見届けながら去って行くチラノサウルスの姿がとても寂しく思えます。
最後に、名作中の名作と言われている「からす太郎」。山奥の僻地から通ってくる太郎は入学以来皆から馬鹿にされて過ごします。教室の隅でいつも小さくなっていましたが、新しい先生との出会いで環境は大きく変わります。農作物や生物との関わり合いで覚えた知識はクラス一でしたし、登下校に聞く烏の鳴き声の真似もとても上手でした。
あるとき、先生の勧めも有り、太郎は学芸会でからすの声のまねを披露します。その声があまりに迫真していたので、聞いた生徒や親たちは太郎のこれまでの生活を思い描き、その大変さや辛さを疑似体験し涙にくれます。
その後大人になってからの太郎は「からす太郎」と親しげに呼ばれ、いつも村の人々の間にいるのでした。
どの作品を読み聞かせしていても、私は不覚にも時々声を詰まらせてしまいます。感情を込めて読まないと生徒たちに思いが届きませんので一生懸命読みます。すると、自分でその言葉に感動してしまう・・・ということなのですね。もちろんその絵本のすばらしさから来るものですね。そして、文字は言葉に変わり、言葉は人々を感動させる力を持っています。
鈴木さんは全国大会で、どうぞ、人々に感動を伝え心に浸みる発表をして欲しいと願っています。
お知らせ |
11月1日(日) 秋田県立秋田明徳館高等学校創立10周年記念式典が開催されます。 クラブより白沢会長、石川副会長が出席いたします。 11月6日(金)25周年実行委員会開催 11時30分~ 4F:ルナ |
例会日 | 会員数 | 出席数 | 欠席数 | 出席数 | メークアップ |
10月30日 | 35名 | 19名 | 16名 | 54.28% | 2名 |
10月23日 | 35名 | 27名 | 8名 | 77.14% | 0名 |
10月16日 | 35名 | 29名 | 6名 | 82.85% | 0名 |