米山梅吉
日本のロータリーの父と呼ばれる米山梅吉氏は、1868年2月4日、江戸芝田村町で生まれたそうです。米山氏が生まれたのは慶應4年、この年の6月に改元して明治となりました。ロータリーの創始者ポール・ハリス氏が生まれたのは、1868年4月19日。くしくも、この二人は同じ年に生まれたということです。
5歳で父を亡くし、母親の実家のあった静岡県三島市で幼年時代を過ごすことになります。彼は、神童と言われるほど頭のいい子どもであったようですが、12歳の時、望まれて米山家の養子になりました。
1888(明治21)年、米山氏は渡米して、オハイオ州のウェスレアン大学を中心に、働きながら学びました。
帰国後の1897(明治30)年、合名会社三井銀行に入社、1924(大正13)年、三井信託株式会社を創立し社長に就任しました。
米山氏が、東京ロータリークラブ(RC)を創立したのは、その少し前、1920(大正9)年です。創立は10月20日。同クラブは、翌1921(大正10)年4月1日に、世界で855番目のクラブとして、国際ロータリーに加盟認証をゆるされました。
もともとの設立の経緯は1918(大正7)年元旦、当時、アメリカのダラスRCの会員であった福島喜三次氏を米山氏が訪れて知人となっています。『東京ロータリークラブ50年のあゆみ』には、「ここで二人が知り合ったことは、後に、極めて重大な結果を生むのである」と書かれています。
大正8年12月に帰国を予定していた福島氏にダラスRCの会員は、日本でもロータリーをつくったらと勧め、福島氏は「やってみよう」答えます。
帰国後、福島氏は国際ロータリークラブ連合会から、東京RCをつくるようにと特別代表に任命されます。福島氏がある程度チャーターメンバーを揃えた後、すぐさまその権限を米山梅吉に一任したようです。このような経過をたどり、米山梅吉氏は、東京RCの初代会長に就任します。つまり、日本初のロータリークラブ誕生の立役者はこの福島喜三次氏の功績が大であったということです。のちに東京南RCに在籍していた米山梅吉氏の子息、米山桂三氏は、父親に関してこう述べております。
帰国の翌年父は三井銀行に入社するのですが、日本資本主義の発達の波に乗って父は出世街道をばく進する幸運に恵まれたのであります。富める資本家階級の一員となった父にとってロータリーの奉仕の精神はまさに彼に彼の思想の安住の場所を与えたようであります。
こうして父はロータリーの仕事にも専念したらしいのですが、この頃の父はどうやら余り融通のきかないロータリアンであったらしく、ある例会のとき会長として次週の例会は祝祭日に当たるので休会するとお断りしたところ、出席会員から喜びの拍手がわいたのを見ると、いきなり強い語調で立派な会員の方々をたしなめたという、逸話が残っているのであります。と述べております。当クラブでは、休会を喜ぶ人を見たことはありませんので、私がたしなめる必要などまったくございませんが、米山梅吉氏のロータリーに対する強い思い入れの表れだと思います。いずれにしましても、日本のロータリーの父と呼ばれる米山梅吉氏の陰には福島喜三次氏という大きな立役者がいたというお話でした。
スピーチ:佐々木直前会長
テーマ:『半世紀の間に大きく変わった通信分野』
90年代前半、数字でメッセージを伝えるポケットベルが広がった。80年代後半から携帯電話はあったが、大きくて重くて高価で(ショルダーホン)利用者は少なかった。女子高生を中心に「ベル友」ブームが起き、95年度末に契約数が1千万件を超えピークを迎えた。
その後、小さく軽くなった携帯電話が急増する。96年度末にポケベルを逆転。2001年度末には※①固定電話の契約数を上回った。その間、インターネットが急速に普及し、それと共に99年には携帯電話からネット接続できる「iモード」サービスを※②NTTドコモが開始。絵文字や写真を使ったやり取りはこの頃から始まった。2008年に米アップルのiPhoneが日本でも発売された。同じ年にフェイスブックとツイッターが日本語で使えるようになり、また、人々をネット上で結びつけるSNSは※③スマホとの相乗効果で急速に広がった。
消費もネットでの販売や購入で大きく変化しております。
※①電話加入権はどこへいった?
電話債券(加入者債権)は昭和28年から58年までに発行されたもので、電話の設置を申
し込みされた方に購入していただいたもの。電話加入権(電話設備負担金)当初は
72,000円。その後2005年に37,800円に改定されている。電話網が完成した現在、設備
負担金はその役目を終えたとして、総務省とNTTでは廃止を検討している。電話加入権は
法人税法上では減価償却のできない無形固定資産とされている。企業会計上、加入権を
簿価計上している企業が多いが、最近は時価会計を行う例も多くなっている。
加入権みんな損したね→「そだね」
※②NTTドコモなど携帯電話(キャリア)についてですが、ドコモの前身は電電公社時代の
昭和54年にサービス開始された自動車電話から始まっています。電気通信業者は現在NTT
グループ、KDDIグループ、ソフトバンクグループをはじめ、電力系やケーブルTV事業者
、鉄道系事業者、インターネットプロバイダー、テレビ、新聞社、警備会社など多岐にわ
たっております。携帯会社は主にドコモ、au、ソフトバンクの3社になっておりますが、
最近のニュースで楽天が参入するという話があります。
※③スマホと携帯電話の違いは?
・スマホは今では日本人2人に1人は持っている。電話、メール、インターネットができる
アプリが豊富で、指で操作ができて、携帯ができる小さなコンピュータです。
・携帯電話はスマホが普及してからガラケーと呼ばれている。電話とメールに特化して
いてインターネットもできるが、アプリに対応していないものがほとんどです。
・PHSは近距離の通話が多い人におすすめです。料金が安く、端末価格も安いのでスマホ
が普及した現代でも電磁波が微弱で医療施設内など今も多く使われている。