皆さん、こんにちは。本当に寒くなってきましたね。先週は例会の後に、駐車場から出ると道路にもうっすら雪が積もっていて、少し焦ってしまいました。
　いよいよ忘年会シーズンに突入しました。わが社も今晩開催予定です。わが社では毎年社員が交代で幹事を務めています。以前は社員旅行やなべっこも行っていましたが、社員が子どもの行事に参加しなければ行けなかったり、いろいろな価値観であまり会社のメンバーと飲食をしたくない社員も出てきたりして、今では4月に千秋公園本丸で昼間にやる観桜会と12月の忘年会が主な行事となってしまいました。社員に幹事をしてもらうのには、懇親会の企画や設営、取引先の方も招待するのでその応対など、普段の仕事では身につけることがあまりできない能力をつけてもらいたい目的があります。社長である私が口を出さないことにしていますが、放任主義がすぎて、毎年の引継が疎かになり、本来の目的が見えなくなっていると感じます。反省して、来年以降もっと楽しい行事を開催してもらえるようアドバイスをしていきたいと思います。
　忘年会は「年末にその年の慰労を目的として執り行われる宴会」という意味では台湾の尾牙（ウェイヤー）、中国の年会、韓国の送年会など、東アジア圏共通の文化のようです。欧米特にキリスト教社会ではクリスマスがあるため、この時期は年が変わることよりもクリスマスの行事が中心のようです。
　忘年会の由来は諸説ありますが、鎌倉時代に貴族が一晩中和歌を詠んだ「としわすれ」という行事が起源だという説があります。また、室町時代の書物に年末に行われた連歌会が大変盛り上がりまるで「としわすれ」のようだと記述されています。このことから、このころには民衆行事として「としわすれ」と呼ばれる酒を飲んで乱舞する行事が存在していたとみられます。この「としわすれ」が江戸時代には特権階級の人々の一年の憂さ晴らしの行事となり、明治時代には無礼講などのキャッチフレーズで広まり、お祭りムードに変化しました。今のような企業における忘年会は、戦後急激に増えていったようです。
　最近、意識高い系の方々が望む年の会と書いて「望年会」を開いているのをよく聞きます。一般的な忘年会は、その年の苦労を労い、いい思い出や時には悪い思い出を語り合いながら、今年のけじめをつける意味があるのだと思います。望む方の望年会は、来るべき新しい年をどのように過ごすのか、考える機会にしようとするものだと思います。望むの字を使う方々は、せっかく今年経験したことを忘れるなんてもったいない、どのような新しいことに取り組んで、それが十分だったか、何が上手くいって何に苦労したのか、どんな楽しいことを経験したのか、いいことも悪いことも来年どのように活かすのかを考えよう、という意識なのだと思います。私個人としては、年に一回はリセットすることが必要だと思うので、忘れるほうの忘年会を使うことにしています。
　いずれにしても、単なる言葉ですので、どちらでもいいのですが、お酒を飲んで楽しく懇親を深められればそれでいいと思います。お酒を飲みすぎれば、話した内容も忘れてしまいます。皆さんも忘年会が何件もあると思いますが、お体を大事にして、体調管理をしっかりしながら、2019年を締めくくってください。
　本日は例会後に年次総会があります。次年度の活動や準備が着々と進んでいきます。私もまだ7ヶ月ありますので、気を抜かず頑張っていく所存ですので、よろしくお願いいたします。