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第1389回<今年度第10回>2021年10月8日(金)


 会長の時間
会長:白畑 保
 昨日夜の11時前に関東でマグニチュード6.1の大型の地震がありました。千葉が震源地とのことでしたが、足立区など数か所で震度5強と大きく揺れたようです。朝のニュースでは、水道管の損傷や、火事、交通機関の乱れなどが報じられておりましたが、コロナが少し落ち着いたなと思うと今度は地震ですので、これ以上の被害が無いことを祈りたいところです。今週、東北でも地震があり、秋田も震度3でした。
 秋田にいる僕が、10年たっても、少し揺れると3.11を思い出しますくらいですので、太平洋側の沢山の被害にあわれた方々の恐怖は、計り知れないところです。地震だけではなく、大雨や台風などの異常気象も最近は多くあり、その時は報道されるものの、1週間もたつと無くなってその後の生活の大変さなどは、現地の方々にしかわからないくらいです。ロータリーでも支援などを致しますが、現場の事実をしって認識する事も大切と感じております。
 秋田の災害対策の意識向上を、ロータリーの活動にもなにか加えられないものかと思った所でした。
 さて先週、例会のお客様に 地区の青少年奉仕交換プログラム委員長の加賀さんが見えられました。例会が終わってから打合せをしたのですが、内容は、派遣生の推薦と留学生の受け入れクラブになって頂けないかとの要請でした。簡単にお話しますが、秋田で3人の高校生がこれにエントリーしていて、大館の方は大館南ロータリークラブが引き受けて決まったのですが、秋田高校の2年生と秋田南高校の1年生がまだ決まっていないとのことです。お金の負担もありますが、オリエンテーションや移動のお手伝いもあります。また台湾より交換で留学生がきますので、会員のご自宅に1週間ホームステイする事になるそうです。この間、秋田の観光などもしてあげる事になります。今月の理事会で協議して返事をしますが、地区としても13年ぶりにこの事業をすることになるので、前例に乏しいことでもある事から、広くご意見を頂きたく例会でお話させて頂きました。
 何かアドバイス有りましたら、月末の理事会まで私までお知らせください。
 来週は、秋を食する例会です。現在21名の参加の予定です。昨年、夜例会が少なかった分、今年度予算をすこしアップして行う事から、料理のグレードアップや、ワイン、ウイスキーのランクを上げました。また藤村会員が作られたお酒も振る舞います。感染予防しながら表面静かに、内要を盛り上げてゆきたいとも思います。どうぞ宜しくお願い致します。
 前の日の木曜日、パークホテルで市内7ロータリークラブの会長幹事会があります。当初、会が終われば弁当のお持ち帰りで懇親会無しの予定でしたが、現状を考え懇親会も開催の運びになりました。皆様も、今までコロナ禍で規制されていた会や、出張、仕事だけでなくプライベートな予定まで色々と少しずつ再開されてゆくことと思います。
 皆さんと共に経済活動の活性化に努めてゆきましょう。


 職業分類・会員選考委員会の時間
スピーチ:木元職業分類・会員選考委員長
テーマ:「民事訴訟手続きのIT化について」

 通常の民事訴訟手続は,「弁論手続」と言われる公開の法廷における訴訟活動により展開されます。売買代金請求事件を例とすると,原告が売買代金を請求する訴状を裁判所に提出すると,一定の審査後に弁論期日が指定されて,その弁論期日までに被告から代金支払済みとか売買目的物に瑕疵があるなどの反論を伴う答弁書が提出され,その後,原告からの売買代金の半分しか支払われていないとか売買目的物には瑕疵はないなどの再反論,被告からの再々反論等の主張が提出されて争点整理が実施され,併せて原告・被告の主張を証明する証拠が提出されるという経過を辿ります。通常は,第1回の弁論期日の後,3,4回の弁論期日が開かれます。
 平成10年1月から施行された民事訴訟法の改正の中核は,争点及び証拠の整理手続の整備です。それまでは,1枚だけの書面を陳述するために,遠方の裁判所に行かなければならないという不都合がありましたが,その不都合を解消するために,電話会議システム等を利用した弁論手続が導入されました。また,それまで裁判書類はB4版の縦書きであったものが,A4版の横書きに変わったことも大きな変革でした。この時点では,電話会議システムやテレビ会議シズテムの導入,裁判書類の送達方法にFAXを利用することが認められるなどその当時に利用されていた通信技術を大幅に取り入れたものでした。平成10年当時には,その当時にFAXで送信していた裁判書類をインターネットを利用した電子的な方法により送信する手法等が採用されることが予想されておりました。
 10年位前から,インターネット上の法廷における民事訴訟手続についての研究が開始されて,3,4年前から各地の裁判所と弁護士会が試行しています。このインターネット上での民事訴訟手続には,将来的にはAIが活用され,争点や証拠などに対する判断が明確な形で示されることになります。また,秋田の事件についても東京の弁護士が手続をすることが容易になり,裁判管轄というものが無意味になることが予想されます。
 現在,裁判所では,マイクロソフト社のチームスを使った争点整理をネット上で実施しております。チームスの利用による争点整理は,数年間かけて実施する予定でしたが,コロナ禍によるオンライン利用の促進の中で実施が一気に早まりました。
 東京を中心とする大都会では,離婚や相続を巡る調停事件が激増していますが,調停事件を円滑に進行するための裁判官や調停委員などの人的資源が絶対的に不足しています。秋田では,1回の調停に2時間以上の時間を掛けていますが,東京では45分です。東京の時間配分は,申立人と相手方が各15分,次回までの検討事項の説明に各5~7分で合計45分です。調停委員は,午前中2件,午後3件の合計5件を担当します。秋田では,調停委員の担当事件は,午前,午後各1件です。秋田で,半年で終わる事件が東京では1年半以上掛かります。
 増大する離婚調停の申立てに対応するために,離婚のADRが構築されています。東京ではそれほど家庭裁判所の離婚調停が混雑しているのです。離婚調停は,AIでは判断が困難な愛憎という不条理が支配する分野です。調停員による丁寧な聴き取りと法制度の説明と説得が調停の核心であり,AIの活用が困難な業務と言われています。一般的な民事訴訟の分野の指導原理は取引の安全という計算可能な価値基準でAIの得意分野ですが,愛憎という不条理な価値基準は現在のAIでは判断することはできないのです。
 増大する離婚調停を円滑に処理するためには,大都会の家庭裁判所に人的資源を集中する必要があります。裁判官や調停委員の数は限られていますから,一般の民事訴訟手続をAIで省力化することにより活用できる人的資源を調停事件に振り向けようとしているのです。
 今後,民事訴訟手続のIT化はますます進展し,弁護士業務におけるIT機器の重要性はますます大きなものになることが予想されます。


通  信
ガバナー事務所
 ・地区大会記念講演のお知らせ
   記念講演は一般の方もご覧いただけます。
   入場整理券の発行が必要ですので。
   10月20日(水)まで事務局へ
横手RC 例会会場変更のお知らせ
  新例会会場 横手駅前温泉ゆうゆうプラザ


【出席報告】
例会日 会員数 出席数 欠席数 出席数 メークアップ
10月8日 40名 28名 12名 70.00% 7名
10月1日 40名  29名 11名 72.50% 2名
9月24日 40名 34名 6名 85.00% 1名



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