皆様こんにちは。またこうして元気で例会に参加できることを嬉しく思います。
今日は反社会的勢力の現状についてのご講演がありますので私の卓話は短めにしたいと思います。
私は不動産鑑定士という専門的な職業をしておるのですが、職業奉仕について感じるできごとがありました。
昨年暮れ。知り合いの弁護士さんから電話があり、「広い土地と大きな建物の売却に関してその価格が低すぎ、債権者から売り主に詐害行為ではないかというクレームがあった。その理由に当該土地建物の不動産鑑定評価書の価格がある。その価格に比べ著しく低価格での売買は債権者を害するもので容認しがたい」という内容だそうです。弁護士さんは「どうにかならないものか」と私に相談をもちかけたという次第でした。
不動産の価格に関して不動産鑑定評価書はその裏付け資料としてとても重い役割を持っています。そうです、とても権威があって、一般の人はその書類に易々と対抗することはできません。何十年もお世話になっている弁護士さんからのお願いでしたので、儲けそっちのけでその鑑定評価書を「セカンドオピニオン」してみましたところ、色々と不都合が出て来ました。事細かに羅列はしませんが、ポイントはその事案の解決に際して、きちんと役立つ鑑定評価書であるのかどうかでした。簡単に言うと、その事案では使用できない計算内容だったのです。もっと詳しく言うと、土地の上の全ての建物の取り壊し費用を見なければならないのに、どこで誤解があったのか、土地からは登記されている建物の取り壊し費用しか減額されていないのです。本来は地上にある建物なら未登記建物でもその取り壊し費用に計上するべきなのです。
その鑑定士は依頼主から示された資料のみ、あるいは条件を鵜呑みにしてしまい、この事
案で必要とされている価格がどういう性格のものなのかを見落としてしまったようでした。
計算は正しいけれど目的が間違っていたというものでした。依頼主も不動産価格に関しては
「素人」。プロである不動産鑑定士は、依頼主の目的を深掘りして、真の目的を諭し、依頼
主や関係者にとって役に立つ成果品を提供するべきです。専門家は依頼されたことのみなら
ず、その背景を観察して、的確な成果を提供しなければなりませんね。
職業奉仕とは、与えられた目的与えられた目標を疑わずにそのまま請けてしまうのではな
く、顧客の真の目的を問い、満足以上の感動を頂戴することに通ずると感じています。
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ガバナー事務所 ・ガバナー月信(会場回覧中) |
お知らせ |
冬を食する例会のご案内をお送り致します。 開 催 日 2月12日(金) 開催場所 ラ・グロッタ 会 費 5,000円 ※ご夫人ご家族も大歓迎です。 |
例会日 | 会員数 | 出席数 | 欠席数 | 出席率 | メークアップ |
1 月15日 | 36名 | 23名 | 13名 | 63.89% | 5名 |
1 月 8 日 | 36名 | 23名 | 13名 | 63.89% | 1名 |
12月20日 | 36名 | 36名 | 0名 | 100.00% | 0名 |